PCで音楽制作 その3

☆ヘッドホン(インナー)からヘッドホン(オープン)へ

(前回のあらすじ) MIDIデータを作り始めて一週間ほどで、音の聞き取りの 限界に達してしまったので、J.Tさんに相談してみました。

J.T「そうですか。それなら、これを使ってみてください」
私「そ、それは、製品評価のためにJ.Tさんが某メーカーに特注させたと いう1セット百万円はくだらないというスペシャルヘッドホンですか!?」
J.T「そんなものありませんってば。誰ですか、そんなこと言ったの」
私 「ごめんなさい。いま(話を)作りました」
J.T「これはソニーで一番上のイヤーレシーバーなんです。これでちょっと 聴いてみません?」

さっそくその場でノートPCに接続して、同じ曲を聞いてみました。

私 「これはすごい! 前は聴き取れなかったバッキングやパッドの小さな音 まで聴こえますよ!!」
J.T「そうですか。ではこれをお貸ししますから、少し使ってみてください」
私 「それは大変ありがたいのですが、そうしたらJ.Tさんが困りません?」
J.T「大丈夫。その次に出たモデルを持ってますから。ほら、これです」

スーパーなエンジニアの人は、モデルが変わる度に買っているらしい。この 研究熱心さが豊富な知識と経験に結びついているのだろうか?

さて、新しいツールを手に入れた私は、音取りをやり直しました。念を入れ て、音源もMP3から非圧縮のWAVファイルに変更しました。その結果 、聞き取 れた楽器数が「9」から「15」に増えました。

ここで「15」というのはパート数なので、同時に鳴っている音はもっと多い のです。ピアノやシンセは両手で最大10個の音が出せますし、ドラムセット はドラムの他に複数のパーカッションまで含んでいるんです。ちなみに今の 曲の場合は「15」パートでの同時発音数は最大30〜60ほどになります。

バッキングやパッドの音を聞き取れたのは、小さな音まで明瞭に識別できた からなのですが、ドラムの音の一つ一つまでは聞き取りができませんでした。 そういう事態になったら、またあの御方に報告するしかないでしょう。

私 「打ち込みをがんばったらこんな感じになりました。ところで、今度は ドラムセットの音を一つ一つ聞き分けるところで詰まってるんです」
J.T「そうですか。それだったら、こういうものもありますよ」

そう言って、J.Tさんはデスクの引出しから袋を一つ取り出しました。

私「そ、それは一体!?」(つづく)


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