PCで音楽制作R その4

☆楽器別のパラメータの作り込み方

・ボーカル

MIDIでボーカルを人間の声の音色で作る人は滅多にいないようですが、最新 のMIDI音源はわりといい音色が追加されているのでやれないことはありませ ん。ただ、安価な音源では言葉までは発音できないので、その点は妥協しな いといけませんが。

ボーカルのパートとそれ以外のパートとの最大の違いは、歌詞(言葉)がある ことです。そこで、言葉が正しく伝わるような演奏をするのが目標です。

言葉の雰囲気はベロシティー(強さ)と長さの調整で演出するのですが、演出 法は実際に歌う場合と同様です。まず言葉の区切りを明確にします。文節の 最後は弱めにするのが一般的です。文節の最後はやや短めにします。ベロシ ティーは、正しいアクセントから外れないように適当に強弱を与えます。

29:04:000 D4   96    58 ゆ ; 通常の部分なので、わずかに短く(-2)
29:04:060 D4   95    58 め 
30:01:000 A4   98 1:040 の ; 小さい文節なので短く(-20)
30:02:060 D4  100    60 あ ; 次の音になめらかにつなげる(±0)
30:03:000 D4   95 1:010 と ; 大きい文節なので、かなり短く(-110)
31:01:000 E4   97    60 し ; なめらかに(±0)
31:01:060 F#4 100    60 ず
31:02:000 E4   95    60 か
31:02:060 D4   85 1:000 に ; 同じ発音を次につなげるので切らない(±0)
31:03:060 B3   80    56 − ; 文節でも、なめらかな部分なので少し短く(-4)
31:04:000 B3  100    60 お ; 同じ発音を次につなげるので切らない(±0)
31:04:060 A3   90    58 − ; 次の音と区切る必要があるので少し切る(-2)
32:01:000 A3  110 1:110 り ; 次の音が上がるので区切りとして少し短く(-10)
32:03:000 D4  105 2:000 た
33:01:000 E4  100 3:010 つ ; 大きい文節なので、かなり短く(-110)

さらに、ボーカルの通常の演出も必要です。その一つは、ビブラートです。 一つ一つの発音に区切って着目すると「ビブラート無し」「ビブラートあり」 「発音の途中からビブラートをつける」の組み合わせになっていますので、 コントローラ1: Modulationを使って制御します。

24:01:000 A3  100 1:060 お
24:02:060 B3   95 4:070 く
25:01:000 1-Modulation 127 ←「く」の途中からModulationをかける
25:03:119 1-Modulation   0 ←次の音の前にModulationを解除する
25:04:000 A3  105    58 さ
25:04:060 A3  100    58 よ

 24                              25
  1       2       3       4       1       2       3       4
000 060 000 060 000 060 000 060 000 060 000 060 000 060 000 060
お--------- く----------------------------------        さ- よ-
                   (Modulation) 〜〜〜〜〜〜〜〜

他に、音程が変わる時になめらかにつなげる歌唱法や、音の「入り」や 「出」に音程をわずかに変化させる歌唱法があります。それらはMIDIの Portamento機能を利用するができますが、その場合は音の変化の具合が音源 任せになってしまいますから、ていねいに演出するには「ピッチベンド機能」 を使用することになります。(つづく)

注: この記事では、Last regrets(作詞・作曲・著作権者: Key)の楽曲を耳コピして制作したMIDIデータの複数のバージョンを引用しています。


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